
『石の夢』ティム・パワーズ
浅井修=訳
ティム・パワーズの『石の夢』(The Stress of Her Regard)を読みました。
あらすじを読んで購入を決めたのですが、ふふふ、
僕はどうしても吸血鬼モノに惹かれるようですね……。
バイロン卿が格好いいのよう。
ダメなときもあるけれど、そのダメさ加減も含めて格好いい。
バイロン卿が活躍する場面になるたび、ハートがきゅんきゅんしながら読んでいました。
ふへへ。
着想も良いのですが、作者が各場面を表現するときの
ビジュアル的な良さといったら、抜群ですよ。
文章が頭の中でムービーになって勝手に再生されはじめました。
ティム・パワーズは、実に映像に適した場面構成が上手な方。
もちろんお話の構成も上手でしたよ。
上下二巻の構成ですが、ページを繰る手が止まらず、あっという間に
読み終えてしまって、「ああ、もったいない、もったいない。もっとゆっくり読めば
よかった」と思いましたもの。
ぼくは、浅井修さんの訳は、この作品ではじめて読んだのかな?
浅井修さんの訳は、癖がなくてすらすらと読めるタイプの訳でした。
上手な訳の、ひとつの良い例ですよね。
中学生くらいのときに購入したバイロン詩集が手元にありましたので、
『石の夢』とともに、パチリと撮影。
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