2015年02月27日

『地底旅行』ジュール・ヴェルヌ

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地底旅行  (創元SF文庫)
ジュール・ヴェルヌ 著
窪田般弥 訳



う、ううむ。
なんていうか、あの時代だったからこその作品だよな……。
「旅行」と言いながら無理ゲーすぎる超展開。
いきなりコレはさながら死出の旅だよな、断れないのかアクセル君てば。
恥ずかしながらこの年になって初めて読みました。

いろいろ言いたいことはありますが、
「教授、無謀に過ぎるッ」
「グラウベンが空気……」
「ハンスが居なかったらアナタたちどうなってるのよコレ」
「みなハンスのおかげ」
「ハンスがいいとこ全部取りだな」
ってところかしらね。
教授ってばはじめから上るって帰ってくること想定してないべ、おいおい、みたいな。
ほぼ垂直の穴を滑り降りたあたりとかで確信しましたよわたくし。ええ。

リデンブロック海をいかだで行くときもそうだったけれど
みんなで地上で戻ってくるあのシーン、あれ、ギャグだよね?
ね、そうでしょ、ギャクなんでしょ?(涙目)


ジュール・ヴェルヌは、『二年間の休暇』のほうが好みでござる。
ちょっとBLっぽい展開な気がしません?<『二年間の休暇』
あ、しない? し、しないか(涙)。
ぼくってばすぐ余計なこと&アヤシゲなことを口走るんだよな。
ハッ!
あ、あかん、あかん。
許してください(土下座)。







『地底旅行』(創元SF文庫)  Amazon.co.jp
http://www.amazon.co.jp/dp/4488606024


『二年間の休暇』  福音館書店
ジュール・ベルヌ作 /太田大八画 /朝倉剛訳
http://www.fukuinkan.co.jp/bookdetail.php?goods_id=884


posted by よねっち at 17:28| Comment(0) | TrackBack(0) | 読む。

『闇の聖母』フリッツ・ライバー

闇の聖母 (ハヤカワ文庫SF)
フリッツ・ライバー  著
深町真理子  訳

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読んだ、読んだぞ!
久々にフリッツ・ライバー作品を読んだぞ!

うーん……。
引用やら何やらがさまざま書かれてあって
ゆっくりと恐怖が近づいてくるのはわかるんだけれど、
引用の奇想さ、それが与える面白さ、物語の深度といったら
以前読んだティム・パワーズの『石の夢』のほうが
はるか上をゆく感じかしらね……。
これは自分の受け取り方だから万人がそう感じるかはわかりませんが。
ぬうう。
パワーズ『石の夢』 (The Stress of Her Regard)が1989年で
ライバー『闇の聖母』 (Our Lady of Darkness) が1977だから
その時代の差もあるんかねえ。


『闇の聖母』よりは『妻という名の魔女たち』のほうが好みだったっす。
といいますか、やはりライバーなら『ファファード&グレイ・マウザー』
シリーズのほうが抜群に面白いよなと思ってしまうあたり、
自分は"ファンタジー者"なのだなと思いました。まる。



Our Lady of Darkness  Wikipedia
http://en.wikipedia.org/wiki/Our_Lady_of_Darkness

闇の聖母  Amazon.co.jp
http://www.amazon.co.jp/dp/4150103615

およね慕情
ティム・パワーズ『石の夢』




posted by よねっち at 16:11| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

ゼンダ城の虜(東京創元社)

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ゼンダ城の虜(東京創元社)
アンソニー・ホープ 著
井上勇 訳


ぼくが今回読んだのは井上勇による完訳版ですが、
義母は原書で児童用の抄訳をすでに読んでいたそうです。
ただ、ストーリーはもううろ覚えだとか……。

確かに訳は古い、古さを感じるけれどそれで
作品の面白さが半減するわけでは決してない。


主役のほうのルドルフのいい男っぷりは、
バロネス・オルツィ『紅はこべ』のパーシーを思い浮かべながら読みました。
時代は異なりますけど。その正体を隠して華麗に異国へ……ってあたりが
似ていると感じたのかしらねえ。

でもちょっとツメが甘いよねえ、ルドルフ。
倒せるときに敵を倒しておかないとかさ……。
書かれた時代がそうした時代だったのかもしれないけどさ……。

しかし。
百数十年前に著された物語がいまも愛読されているのも
納得の出来栄え。
筋立てと、なにより登場人物たちの特徴あるキャラクターが
魅力的でぐいぐい読ませるんですね、これ。
いちどは読んでおくといいよなあ、学生時代にでも。
落ち着いた年齢になってから、忍ぶ恋についてあれこれ思いながら読むのもいいけど。




ぼくは凡人なのでこうしたルリタニア風のロマンスに
憧れはしても、平々凡々で身近な幸せがずっと傍に
あるのが良いなと思ってしまうのでした。





ゼンダ城の虜  東京創元社
http://www.tsogen.co.jp/np/isbn/9784488505011
アンソニー・ホープ 著
井上勇 訳

ゼンダ城の虜 Amazon.co.jp
http://www.amazon.co.jp/dp/4488505015
posted by よねっち at 15:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 読む。